メダカの飼育のために最低限必要な道具を揃えたら、次は水槽をセットしていきます。
水槽に入れる水は、メダカ一匹につき水を1リットル。
この目安を守って、水槽の大きさに合ったメダカの数を入れるようにしてください。
メダカの数と水槽の大きさ
メダカは小さくて丈夫な魚ですが、それでもメダカ1匹に対して水は1リットルを確保し、過密飼育になら無い様に気をつけてください。
また、金魚鉢の様に入り口(上側)が狭いものは避けるようにします。
入り口の面が広いほうが良い理由は、入り口の表面積が大きければ、それだけ空気中から取り込む酸素の量も増えるためです。
飼育するメダカの数が数匹であっても、できるだけ表面積の広い水槽を利用するようにしてください。
水槽の大きさとメダカの飼育数の目安
はじめてメダカを飼う場合は、30cm水槽で5~6匹程の少数からスタートしてみましょう。
メダカ1匹当たりの水量が多くなりますので、水質も安定します。
サイズ | 容量(リットル) | 飼育数(匹) |
---|---|---|
30cm水槽 (30×19×25) |
12 | 10~12 |
45cm水槽 (45×24×30) |
27 | 20~25 |
60cm水槽 (60×30×36) |
56 | 10~12 |
メダカの飼育におすすめ水槽
各サイズごとのおすすめ水槽です。
飼う環境に合わせたサイズを選びましょう。
◆30cmの水槽
◆45cmの水槽
◆60cmの水槽
水槽に入れる水を作る
水槽のサイズと飼育するメダカの数が決まったら、次に水を作ります。
水は、メダカにとって命とも言えるもの。
私達が普段呼吸で得られる酸素と同等のものなので、新鮮なものを利用してください。
飼育用の水として最も適しているのが水道水です。
しかし、水道水には消毒のためのカルキが含まれています。
水道水をそのまま利用してしまうと、メダカはショックで死んでしまうこともあるので要注意です。
カルキを抜くためには、汲み置きした水(バケツ等でOK)を1日程日光に当てるか、市販されている中和剤を利用します。
この段階でまだメダカを入手していないのであれば、汲み置きした水をまずは作っておき、その水を利用するのが最も手軽で費用もかかりません。
水槽にフィルターを入れる場合
フィルターは「ウール」によって汚れを漉し取り、フィルターに棲みついた「バクテリア」によって有害物質を無毒化(分解)して、水槽の中の水を綺麗に保つ働きを持っています。
水槽の大きさに対してメダカの数が多くなってしまう場合は、水の浄化のためにもフィルターを利用してください。
しかし、この記事の冒頭でも書きましたが、メダカ1匹に対して水1リットルを確保し、しっかりと水変えを行っているのであれば、特にフィルターを用意する必要はありません。
フィルターに関する注意点
水槽をセットする際、いくつか注意しておく点があります。
以下にその注意点として代表的なものをまとめてみました。
フィルターの利用について
フィルターにはエア式とモーター式とがあり、モーター式の場合は水流が早くなってしまうことがあります。
メダカは流れの速い場所を嫌いますので、給水口を壁に向ける等の工夫も必要になってきます。
また、フィルターを設置した際、水質を必要以上に浄化してしまったがために、有害物質を分解してくれるバクテリアの数も減ってしまう場合があります。
バクテリアが減ってしまうと、逆に有害なアンモニアが発生することもあります。
フィルターを設置してすぐの頃は、水槽内のメダカの数を減らす等の工夫を行うようにしてください。
水槽に水草を入れる際の注意点
水草を水槽内に入れる場合、入れすぎに注意してください。
水草は光合成によって酸素を出しますが、夜間には二酸化炭素を放出します。
その状態で、フィルターによってさらに二酸化炭素を足してしまうと、水槽の中のメダカが酸欠を起こしてしまいます。
水草とフィルターを併用する場合は、夜間はフィルターの電源をOFFにするといった工夫が必要になってきます。
水槽を作る際の手順
基本的には、水槽の大きさに関係なく、以下の手順で水槽を立ち上げていきます。
1、水を作る
水道水には消毒のためのカルキが入っていますので、そのまま利用することはしないでください。
バケツに一晩水を汲み置きして、カルキが抜けたものを利用します。
バケツは太陽光が直接当る場所に置くか、野外に置けない場合は室内の窓際に置く等して1日~2日程そのまま放置しておきます。
2、底砂利を洗う
底砂利をバケツ等の容器に移し、手で混ぜるようにして水で洗います。
洗うことで底砂利に付着したゴミを取り除きます。
底砂利の種類によっては、すでに洗浄済みのものもありますので、そういった種類であれば洗う必要はありません。
3、水槽をセット
水槽は、水や底砂利を入れる前に置く場所を決めて置いてください。
水や底砂利が入ると、水槽はかなり重たくなり、移動させるのが困難となります。
水槽を置く場所は、地面が安定していて、太陽の光が当る窓際が適しています。
4、底砂利を敷く
水槽の置く場所が決まったら、洗っておいた底砂利や砂を水槽の底に敷きます。
底砂利の高さは、高くても5cm程もあれば十分です。
5、水を入れる
底砂利や砂を入れたら、いよいよ水を入れていきます。
汲み置きして作っておいた水を入れていきますが、そのまま水を移してしまうと、綺麗に敷いた底砂利が水圧によって舞い上がってしまい、水が濁ってしまいます。
そこで、砂利の上にお皿を置き、その上に少しずつ水をいれるようにしてください。
お皿が水の水圧を弱め、砂利が舞い上がるのを防いでくれます。
6、ゴミを取り除く
水を入れた後、最後にゴミを取り除いて水槽の立ち上げは完了となります。
水草や石等を入れてレイアウトする場合も、水を入れてから行うようにしてください。