メダカの飼育に適した水質と水温

このページでわかること

  • メダカの飼育に適した水
  • メダカの飼育に適さない水
  • pH(ペーハー)について
  • グリーンウォーターについて
  • グリーンウォーターの作り方
  • メダカの飼育に適した水温
  • 水温の調整について

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メダカにとって水は命と同じものです。

飼育するための水が汚れていたり、メダカに適した温度でなければメダカが弱ってしまったり、病気になってしまう可能性が高まってしまいます。

汲み置きした水道水が最も安全で手軽

メダカを飼育するのに最も適しているのが、1日程汲み置きしておいた水道水です。

日本の水は世界の中でもトップクラスに綺麗な水で、滅菌のために含まれているカルキや塩素を抜いてしまえば、これほど飼育に適した水は無いといえます。

ただし、前述したように水道水にはカルキや塩素が入っています。
水道水をそのまますぐに飼育水に利用してしまうと、メダカがショック症状を起こして弱ってしまいます。
そうならないためにも、バケツに汲み置きして1日程放置して塩素やカルキが空気中に放出されるのを待ちましょう。

バケツで水道水のカルキ抜き

また、綺麗な水が良いのであれば、ミネラルウォーターや井戸水、湧き水を利用すればよいのでは?と考える人も少なくありません。
ですが、これらの水はその土地や商品によって水質に違いがあります。

後で述べますが、これらの水がメダカを飼育するのに最適なph(ペーハー)で無い場合が多く、水合わせを慎重に行う必要も出てくるのです。

そういった意味でも、メダカの飼育環境に最も適した飼育水が水道水であり、最も安全で手間のかからない方法なのです。

飼育に適した水とそうでない水

  • 水道水(◎)・・・最も適している
  • 井戸水(〇)・・・適している
  • 河川水(〇)・・・適している
  • ミネラルウォーター(△)・・・あまり適していない
  • 海水(×)・・・適さない
  • お湯(×)・・・適さない

pH(ペーハー)とは?

酸性かアルカリ性かを測るための指標として、pH(ペーハー:potential Hydrogen, power of Hydrogenの略)と呼ばれる尺度が使われています。
この値が小さくなればなるほど酸性が強く、逆に pH が大きくなればなるほどアルカリ性が強くなります。

メダカに最適な pH は6.5~7.5と言われており、繁殖を促すには弱酸性がよいとされています。

しかし、メダカを飼育していると、このpHの値が徐々に酸性に傾いていきます。
そして、水質が酸性に傾きすぎると病気が発生してしまいます。
ただし、メダカは水質の適応範囲が広いので、水質を綺麗に保っていればそこまで気を使うこともないでしょう。

尚、このpHの値を測るための道具も販売されており、ペットショップやネットショップで「水質検査キット」等の名称で販売されています。

グリーンウォーターで稚魚を育成する

グリーンウォーターとメダカの稚魚

グリーンウォーターと呼ばれる水があります。
メダカを飼育していると、いつのまにか水の色が緑色になってしまうことがあります。
この緑色の水こそ、稚魚の育成に最適と言われている緑水(グリーンウォーター)なのです。

グリーンウォーターはクロレラや緑藻類等の植物性プランクトンが繁殖した水で、メダカにとって高い栄養価を誇るエサとなります。
デメリットとしては、水の色が透明でなくなるので、メダカの鑑賞がしづらくなり見た目的にも綺麗でないことから、敬遠する人も少なくないという点です。

また、植物性プランクトンがあまりにも増えすぎるとメダカが酸欠を起こしてしまいます。
サラサラとしたグリーンウォーターが、ドロドロとして粘り気が出てくるようであれば要注意です。

グリーンウォーターの作り方

作り方は簡単です。
グリーンウォーターを作りたい水槽を日光の良くあたる野外や窓際に置き、メダカを飼育していた水(種水)をその水槽に入れて放置しておくだけで、1週間~10日程でグリーンウォーター化してきます。

グリーンウォーター

また、メダカを飼育している水槽を野外に置くだけでも緑化します。
すでにグリーンウォーターが出来上がっている水槽があれば、その水を別の容器に移して水を足すだけでもOKです。

注意点として、緑化させたい水槽にはあまり水草を入れないようにします。
水草や浮き草には水質の浄化作用がありますので、緑化のスピードが遅くなったり、或いはまったく緑化しないとうい場合もあります。

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メダカの飼育に適した水温は18度~28度

>メダカの飼育に適した水温

メダカが最も活発になる水温は18度~28度の間と言われております。
この水温の範囲内で保たれた水槽内では、メダカは活発に行動しエサもよく食べます。

尚、メダカは変温動物なので、水温が徐々に上昇したとして40度近い高温にまで耐えることもあります。
また、冬期の氷が張ってしまうような池や水槽の中でも生き抜き、水槽の底でジッと動きを止め、氷が解ける春を待つのです。

しかし、極端に水温が高い、または低い環境では、丈夫なメダカも弱ってしまいます。
暖かい水から突然冷たい水に移動させる(その逆も然り)といったことはしないでください。

どうしても水温差のある環境に移さなければならない場合は、必ず水合わせ(メダカの引越しの頁を参照)を行うようにしてください。

水温によるメダカの様子の変化

水温によるメダカの様子

メダカは水温が15度を下回ると、徐々に動きが鈍くなってきます。
0~5度まで水温が下がると、水底でじっと動きをとめて、殆ど動かなくなります。
逆に、水温が30度を超えるような環境でも元気が無くなり、食欲も落ちてしまいます。

先の項目でも書きましたが、メダカは急激な水温の変化には弱い生き物です。
水温の変化が大きいと、それがストレスとなってしまい、病気になったり弱ってしまう可能性が高くなってしまいます。

メダカを飼育する上で理想の水温は、15度~28度の範囲と覚えておいてください。
この範囲内で水温を保つことができれば、メダカは活発に動き回り、食欲も旺盛でスクスクと育っていきます。
また、産卵の頻度も高まっていくのです。

水温の調整について

水温の調整のイラスト

メダカの鑑賞を一年中楽しむ場合、夏であれば水を冷やし、冬であれば水を温めるといった対処を行う必要があります。

室内がとても冷え込んだ場合であれば、水槽を温める専用のヒーターを利用して、水温を上昇させます。
冬場でも水温を温めることで、メダカは活発に行動してエサも良く食べるようになります。

ただし、水温を急激に温めすぎるとメダカが弱ってしまいますので、温度調整は慎重に行うようにしてください。

一方、夏場は水温が上昇しやすくなります。
特に、窓際に水槽を置いている場合、水温があっという間に上昇してしまいます。
水槽の容量にもよりますが、40度近くにまで水温が上昇することも・・・。
そうならないためにも、窓際に水槽を置いている場合は、カーテンを閉めたり、よしず等で直射日光を遮るといった配慮が必要になってきます。

また、野外水槽においても、夏場の直射日光であっというまに水温が上がってしまいますので、野外水槽にもよしづ等で日陰を作るようにして、温度の急激な上昇を抑えるようにしましょう。