メダカの行動をしっかりと観察する

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メダカも人間と同じく、怪我をしたり病気にかかってしまいます。
そして、メダカが病気になってしまうということは、水槽内にその原因が潜んでいる可能性が高いです。

メダカが病気になれば、当然隔離して治療を行う必要があります。
しかし、病気の治療よりも、病気を「予防する」ことの方が重要なのです。

メダカの病気は予防がとても大切

メダカの病気は、我々がかかる病気とは違います。
体が小さなメダカにとって、病気はまさに命取り。
目に見えるような症状が現れた場合は、すでに手遅れという場合も少なくありません。

そういった意味でも、メダカが病気になってから治療を行うのでは無く、メダカを病気にさせないための「予防」が非常に重要なのです。

メダカが病気にかかっているかどうかは、普段からメダカをしっかりと観察していればすぐに分かることです。
メダカに元気が無かったり、いつもより食欲が無い等、病気による何らかの症状を見逃さずに発見することができます。

早期発見がメダカの早期回復にも繋がりますし、病気になったメダカを隔離することで、他のメダカに病気をうつさないための予防にもなります。

病気を予防するための注意点

水質を悪化させない

水質の悪化はメダカにとって命取りとなります。
水はメダカの命と同じです。その水が汚れてしまっては、メダカは健康的に生きていくことができません。
具体的には、水質の悪化でメダカの抵抗力が落ち、病気にかかりやすくなってしまうのです。

メダカを過密に飼育していたり、水換えを怠ってしまうと水質が低下しますので注意が必要です。

メダカの体に傷をつけない

メダカを素手で触ることは絶対に避けてください。
魚にとって人間の体温はとても熱いのです。

また、アミで掬う際も、優しく丁寧に、ゆっくりとすくい上げてください。
雑に扱ってしまうと、網によって体表に傷が付き、そこから病原菌やカビ類が進入してして病気になってしまうためです。

エサを与えすぎない

水槽内で飼育しているメダカは、野生のメダカに比べて運動不足になりがちです。
その上、エサをやりすぎてしまうことで、肥満になりやすくなります。
見た目も悪くなりますし、エサの食べ残しによって水が汚れてしまいます。

えさの量は少し足りないくらいが丁度良いので、与えすぎには十分注意してください。

メダカの気になる行動

以下の様な動きが見られる場合、病気になっている可能性があります。
日々のメダカの行動を観察し、少しでも異常が見られた場合は、病気や体調不良を疑ってみてください。

いらいらした様子で泳ぎ回っている

水槽の中で突然ぐるぐると泳ぎまわったり、上下に浮いたり沈んだりを繰り返している場合は要注意です。
はっきりとした原因は分かっていないのですが、脳疾患や心疾患が原因と考えられる症状が出ている可能性があります。

ただし、病気でない場合もあり、水槽をリセットした際や水換えを行なった際、一時的にこの様な動きをすることもあります。

エラが下に落ちてきた

メダカも加齢によって老化しますので、体にハリが無くなったり、エラが下に落ちてくることがあります。
だいたい2歳くらいからこの様な外見的な特徴の変化が出てきます。

水底に体をこすり付けている

急激な水温の変化によるストレスで、この様な行動を起こす場合があります。
体に傷が付いてしまい、そこから病原菌が進入して病気となってしまう場合もあります。
体表に傷が付いていないかを良く観察するようにしてください。

たいていの場合、水の温度や水質に慣れてくれば、この様な異常行動は見られなくなります。

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メダカが病気になってしまったら?

いくら水質に気を配っていても、個体差によって弱いメダカが病気になってしまうことがあります。
その場合は、病気になったメダカを隔離して、薬浴か塩水浴による治療を行います。

尚、メダカの病気の治療に必要な道具は以下の通りです。

  • 治療するための容器・・・ガラス張り等の水槽が理想
  • 塩素やカルキを抜いた水・・・一匹に対して1リットルは確保してください
  • 塩・・・1リットルに対して5グラム程度

塩水浴の手順(やり方)

 1、大き目の容器を準備する

できればガラス(プラスチックでも可)の水槽を準備して、隔離するメダカの数に応じた大きさの水槽を準備します。
メダカ1匹辺り1リットルを確保するようにしてください。

2、作った水を水槽に入れる

塩素(カルキ)を抜いた水を作っておき、その水を水槽に入れます。
水道水の水をそのまま使うことは絶対にやめてください。
作り置きの水が無く、緊急を要する場合は、中和剤で水を中和させて利用してください。

3、1リットルの水に5グラムの塩を入れる

メダカは塩分に対して比較的強い耐性を持っていますが、だからといって塩を多く入れれば入れるほど、病気が早く治るというものでもありません。
1リットルに5グラム(濃度で言えば約0.5%)の量を必ず守るようにしてください。

4、メダカを水槽に入れる

メダカに傷が付かないように、アミ等を使って静かに、丁寧に水槽に移します。
治療期間中は水質の悪化を防ぐため、いつもより少なめに与えるようにしてください。

5、塩分濃度を徐々に薄めていく

メダカの病状が回復してきたら、水換えを行いながら徐々に塩分濃度を薄めてください。

塩水浴の注意点

塩水浴は万能では無く、被害の拡大を最小にする効果はありますが、水換え後にまた被害が発生することも少なくありません。
塩水浴で治療後に、また同様の病気が発生する場合は、薬浴による根本的な治療が必要になる場合もあります。

メダカの病気に利用する薬剤は、ペットショップ等で販売されています。
ペットショップの店員にもしっかりと話しを聞いて、用法・用途を守って、正しく利用してください。