屋外飼育用の容器を準備する

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野外飼育に利用する容器が決まったら、いよいよ飼育容器の環境を作っていきます。

底砂や水を入れた後の飼育容器はかなりの重さになるので、飼育に適した位置を決めてから準備を始めるようにしてください。

屋外飼育に必要な道具

基本的には、屋内で飼育する場合と同じですが、屋外で飼育する分、道具は少なくてすみます。

  • 飼育容器(バケツや発砲スチロール、プランター等でも可能)
  • アミ(ゴミやメダカを掬うのに利用する)
  • 水の継ぎ足し用のバケツ(できれば二つ)

以下はあれば便利な道具ですが、特別無くても飼育には困りません。

  • エアポンプ(夏場に空気が不足する場合がある)
  • 日よけ用のよしず等(設置場所による)
  • 水温計

日当たりの良いところに設置する

まずは容器をセットする場所を決定します。
屋内水槽と同様に、底砂や水を入れた後の容器はかなりの重量となり、移動させるのにもかなりの労力を必要とするためです。

飼育容器を設置するのに適した場所は、日当たりの良い箇所です。
できれば午前中はずっと太陽の光が当るような場所を選ぶようにしてください。
そういった場所が難しい場合は、最低でも2~3時間は日光が当たるような場所であれば大丈夫です。

しかし、いくら日当たりが良い場所が適しているといっても、一日を通して太陽の直射日光が当たる様な場所には設置しないでください。
直射日光が1日中当たるような環境では、メダカも体調を崩しやすくなってしまいます。
真夏であればあっという間に40度近くにまで水温が上昇してしまいます。

反対に、1日中日陰になるような場所も避けます。
太陽の光を浴びなければ、メダカも元気に成長することが出来ません。
太陽の光を浴びなければ、メダカも体調も崩しやすくなってしまうのです。

夏場は日よけで影を作る

繰り返しになりますが、日当たりが良すぎるのも良し悪しで、特に夏場であれば水温はグングンと上昇して、40度近くまで水温が上昇してしまいます。
メダカは40度近くの水温にも耐えることができますが、それでも弱ってしまったり、最悪の場合は死んでしまうこともあります。

水温を上げすぎない工夫として、夏場の日差しが厳しい日はよしず等で日陰を作り、水温の上昇を抑えるようにしましょう。
メダカ水槽の直ぐ近くに、朝顔やゴーヤといった植物を生やして「緑のカーテン」を作っても良いでしょう。

野外飼育に適した場所

  • 地面が安定している
  • 水の排水が容易
  • 日よけやひさしがある
  • 猫やヤゴ、カラスといったメダカの天敵がこない
  • 室外機が近くに無い
  • ずっと置いていても邪魔にならない場所

メダカを屋外で飼育している人の中には、ブラ船やプランター等の飼育容器を積み上げるための専用の棚を自作している方も居られます。

さらに、メダカ水槽を置くための専用の小屋を庭に作ってしまうツワモノも・・・。屋外飼育は、屋内飼育と比べて自由度が非常に高いという特徴もあるのです。

野外飼育に適さない場所

  • 地面が安定しない
  • 1日中太陽が当る
  • 1日中日陰になる
  • 排水が難しい場所
  • 人の通行の妨げになる様な場所

どうしても屋外に飼育容器が置けないという環境(マンション等)の場合、ベランダに飼育容器を設置しても良いでしょう。
ベランダであっても外気に触れますし、微生物の混入や風による酸素の供給も行われますので、立派な「屋外飼育」と言えます。

ただし、排水が難しくなる場合がありますので、住んでいる住居環境をまずは確認して、屋外飼育が出来るかを確認してください。

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屋外飼育の容器をセットする

容器を置く場所が決まったら、次に容器の中にメダカが住むための環境をセットしていきます。

1、容器をそのまま置く

容器を地面の上にそのまま置きます。
容器がしっかりと安定するのはもちろん、地熱によって水温が安定します。

2、容器の底に土等を敷く

容器の底に土を敷くことで、より自然に近い環境を作る事ができます。
土の中にバクテリアが発生し、水質を安定させます。
ホームセンター等の園芸コーナーで販売されている赤土が安くて使い勝手も良いのでおすすめです。
容器の底から約5cm程まで土を入れてください。

3、水草を入れる

土に根っこをはるタイプの水生植物を植えていきます。
好みによって浮遊性の水生植物を浮かせても良いでしょう。
浮遊性の植物の根っこにメダカは卵を産み付けますので、繁殖させたい場合は浮き草も入れるようにします。

水生植物は日当たりの良い場所に水槽を置いていると、かなりのスピードで増えていきますので、最初は少なめに入れてください。

4、水を入れる

水草を植えたら、次に水を入れていきます。
そのまま水を入れてしまうと、土が水中に舞い上がり、水流によって土がえぐれてしまいます。
静かに水を入れるか、容器の中にお皿を置いてその上から水を入れるようにします。

水を入れたら、塩素やカルキを抜くためにそのまま一晩放置します。

5、水合わせを行う

屋外水槽であっても、水合わせは必ず行ってください。
水合わせが終わったら、網などでメダカを静かにすくって屋外水槽の中に入れて下さい。

屋外水槽に適した水草は?

より自然環境に近い屋外水槽では、水生植物を植えることで、水槽の中に様々な微生物が発生します。
微生物達の働きで、水質も安定してメダカにとって暮らしやすい環境が作られていくのです。

しかし、水生植物を入れすぎてしまうと、植物によって太陽の光が遮られて、水中の酸素が少なくなり、逆に二酸化炭素が増加してしまいます。
水質の浄化能力も落ちてしまいますので、入れすぎないように注意してください。

以下は屋外のメダカ水槽に適している水生植物の一例です。

スイレン

メダカの野外水槽といえば睡蓮と言うほどにメダカとマッチします。
様々な種類があり、5月~9月にかけて水面の少し上から綺麗な花を咲かせます。

ホテイソウ

水面に浮いて育つ植物で、ホテイソウの根っこはメダカにとって良い卵床となります。
夏場はかなりのスピードで増えるので、水面を覆ってしまわないように、適度に間引く必要があります。

ナガバオモダカ

水面から細長い葉を出し、綺麗な白い花を咲かせます。
花屋さんでも購入する事ができ、その際は「ジャイアントサジタリア」という名前で販売されています。

アサザ

ホテイソウと同じく水面に浮かびながら成長する浮遊性の植物です。
ミツガシワ科アサザ属の多年草で、夏から秋にかけて黄色い花を咲かせます。
しかし、近年ではその数が激減しており、準絶滅危惧として環境省のレッドデータブックに登録されています。