メダカの卵をたくさんふ化させるには?

グリーンウォーターとメダカの稚魚

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卵を確実にふ化させるには、それなりのテクニックが必要になってきます。
このページでは、生まれてきた卵のふ化率を高めるための知識(テクニック)を紹介していきます。

メダカが産卵を始めたら?

スイレン鉢等でメダカを繁殖させる場合、親ではなくて卵が産み付けられた水草を、他の飼育用の容器に移動させます。

屋外環境で育った親メダカを室内に移動させると、環境の変化によるストレスで体調を崩したり、最悪の場合は死んでしまうこともあるからです。
また、それらのストレスや環境の変化が、産卵妨げにもなってしまいます。

尚、メダカを飼育している環境にもよりますが、卵を孵すために水草を入れる容器も、屋外で管理するのが理想的です。

ふ化率アップのためのコツ

ふ化率アップのためには、オスとメスの相性や扱いやすい産卵床の利用、卵を回収するのに容易であるかどうかも、大切な要素のうちの一つです。

オスとメスの相性

メダカがなかなか産卵を行わないという場合でも、あせらずに10日ほど様子を見てみましょう。
10日以上経っても卵を産まない場合は、オスとメスの相性が悪いという可能性もあります。
オスかメスのどちらかを入れ替えて、再び産卵を行うまで10日程待ってみましょう。

扱いやすい産卵床は?

メスは産卵した後、卵を産卵床に付着させます。通常、メスは水草や浮き草の根などに卵を付着させますが、最も産卵床として適しているのがシュロです。
シュロが無ければ毛糸で作った産卵床でも、良く卵を産み付けます。

卵を回収する方法 その1

メスが産卵床に卵を産み付けているのを確認したら、産卵床ごと別の水槽に移動させます。
移動させた孵化用の水槽で卵をふ化させるのです。

また、産卵床に付着しなかった卵は、水底に落ちてしまいます。
そのままでは、水底に落ちた卵は、親メダカ達によって食べられてしまいます。
運よく食べられなかったとしても、細菌等のカビが発生してしまい、水質の悪化にも繋がってしまいます。

水底に落ちている卵を確認したら、アミ等ですくって回収してしまいます。
カビが生えていないのであれば、ふ化する可能性はありますので、産卵床を入れた水槽に入れて様子を見てみましょう。

卵を回収する方法 その2

メダカが産んだ卵を全部回収する方法を紹介します。
メダカのお腹に卵がついている状態を確認したら、そのメダカごとアミで静かにすくって、毛先の柔らかい筆で卵の部分をなでると綺麗に取れます。

そして、取れた卵を産卵床に貼りつけてふ化を待ちます。
若干手間がかかりますが、慣れてしまえば卵の回収率が格段にアップしますので、おすすめの方法です。

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ふ化がはじまったらどうするか?

ふ化直後の稚魚には要注意

メダカの卵は、水温が25℃なら約10日で、20℃であれば約13日が経過した頃から、ぽつぽつとふ化始まります。

ふ化したてのメダカは、お腹の中に「卵胞」と呼ばれる栄養素が入った袋を持っています。
生まれてから3日間は、この袋の中の栄養で育ちますので、エサは食べません。

しかし、ふ化してから3日~14日(約2週間)はとても大切な時期で、この期間にうまくエサを食べることができなければ、稚魚はどんどんと死んでいきます。

この頃の稚魚は、髪の毛程の大きさしかなく、「毛子」と呼ばれています。
非常に小さく、肉眼で見るのも厳しい程小さいので、普通のエサを与えていては、その小さな口では食べることができないのです。

そこで、通常のメダカ用のエサを、指先でつぶして細かくするか、すり撥等で細かい粒子まですり潰して与えるようにしてください。
市販されている冷凍のワムシなどを与えるのもおすすめです。

稚魚の大きさにも注意する

ふ化してから14日を過ぎると、稚魚は毛髪から針の先程の大きさに成長して、「針子」と呼ばれるようになります。
この段階までくれば、とりあえずは最難関は突破したといえます。
その後、大きくなって稚魚から成魚になるにしたがって、エサやりの間隔を徐々に広げていくようにしてください。

稚魚は1ヶ月程経つと、体の大きさにばらつきが出てきます。
1日目に産卵した卵が14日後にふ化して、その頃に産卵された卵はさらにふ化まで14日程かかります。
なので、成長に個体差が大きくなってくるのです。
また、同じ時期に生まれた稚魚であっても、固体によってはエサを食べるのが上手であったり下手である場合があり、その個体差によっても大きさの違いが出てきます。

大きな稚魚は、小さな稚魚の倍近くの大きさになることもあります。
そのままにしておくと、大きな稚魚が小さな稚魚をいじめたり、小さな稚魚が大きな稚魚にエサをとられてしまい、しっかりと食べることができずに死んでしまう場合もあります。

そうならないためにも、大きさに極端にバラツキが出てきた場合は、大きい稚魚をアミですくって別の容器に移しましょう。この際、成魚の半分程度の大きさまで成長しているのならば、親メダカと同じ水槽に入れても大丈夫です。